4期第13講「世界が認めた徳島発文化・阿波木偶箱まわし」
11月24日(月祝)、徳島市国府町のむつみ会館・人形のムラにて、人権こども塾定例講座第13講を開催しました。
もう毎年恒例となった「阿波木偶箱まわし」学習会です!
今回は、体験参加も含め8人の高校生と大人2人で行ってきました。
まずはむつみ会館で、代表の辻本さんからのお話。
高校生に興味・関心のあることを訊くところからスタートしていきます。
音楽、芸能、三味線、歴史、喜田貞吉、書道、賀川豊彦、浄瑠璃…。そして、かつて県西部にプロの木偶まわし集団があったこと。そこから山づたいに県南部に広がっていったこと。そのルーツは被差別部落であるということ。被差別部落のネットワークで県央部にも広がり、ここもまた木偶まわしのムラとして発展していったということ。
しかし、戦後の経済発展の結果として、これまで大切にしてきた文化・芸能から日本人は離れてしまいます。特に後世まで「差別を残したくない」という木偶まわしたちは、自らその芸能を捨て去ったといいます。
展示物の中には、石川一雄さんと早智子さんの写真も。。。
休憩をはさみ、人形のムラへ向かいます。こちらは入ってすぐのエントランス。
中央4体の華やかなお人形。左は木偶展示場へと続く通路。こちらは撮影禁止。右は舞台会場へと続きます。
木偶展示場は圧巻。これだけの展示物が揃っているのは全国でここだけ。古い箱回しのルーツから、実際に今も現役で使っている人形まで、時空を超えた人形たちが大勢集います。
国登録の有形文化財として登録されているということ。今は県西部の若者たちへ、この文化を返す作業をしているということ。人形師・天狗久が残した古文書から、これまでの歴史とつながりが明確に分かってきたということ。お人形はモノではない。だから廃業するとき、壊せなかった、燃やせなかった、「ゴミ」としては出すことはできなかった。だから、川に返すしかなかった木偶まわしの切ない思い。
しかし絶やすのではなく、その知恵と工夫、文化を継承させていくために、この場所を作る覚悟をしたといいます。
舞台会場でさらに詳しく話を聞きますが、まずは三味線のバチ。といっても、これは弦楽器ではなく、打楽器だといいます。その根拠となるバチを見せていただきました。これが分厚い。その先っぽは細い線のようなものかと思いきや、分厚く1センチくらいあるのです。まるで太鼓をたたくバチです。
他にも、頭一つ、衣装一つで何百万円とするものがずらりと並び、ちょっと近づいたり触れるのははばかられるほどでした。それを個人で、自力で、仲間や地域とともに作ってきたというのですから、凄いとしか言いようがありません。ここはとてつもなく貴重な徳島の資源であり、人類の財産です。
むつみ会館に戻り、ラストみんなで今日の感想を語り合います。
現代社会の中で、人間としての生き方が失われていく寂しさがあるが、それに打ち勝つ情熱がここにはある。それを伝えていく場であってほしい。
初めて人形のムラに来た。来れて良かった。知らないことがいっぱいで、いろんなものに影響を与えていることが分かった。これを次の世代につなげる活動をしていきたい。
久々に来れて良かった。興味深い内容で、あらためて芸術として見ることができた。部落差別についても関心がもてる話でよかった。
新春の新聞には1面に、この阿波木偶箱まわしが紹介されるのだそうです。今から注目しておきたいと思います!
次回は特別講座⑥として、11月30日(日)にアスティとくしまで開催される、PTA連合会主催の「未来の種を育てよう」に参戦し、お仕事体験に参加する小中学生をつかまえて、「仕事と人権」についてお話ができればと思います。また、T-over人権こども塾のことも知ってもらえるといいかな。たくさんの小中学生にも、大人の皆さんにも!

