4期第1講「2025年度開講式」
2025年4月20日(日)、2025年度の人権こども塾がスタートしました。ちょうど1カ月前に閉講式をしたのですが、ずいぶんと長い間会ってなかったような気がします。それだけ、別れや出会い、いろんな出来事がいっぱいだったのだと思います。すごく懐かしく、嬉しい気持ちになりました。
今年度の塾生は、14人でのスタート。とはいっても、5人の欠席で参加者は9人。新規4期生3人はみんな来られず、有名無実な入塾式となってしまいました(笑)。
それでもまずは、各自あらためて自己紹介。というか、近況報告。
なんか、今まで見たことのない、真新しい制服姿を見ると、うわっ!と思ってしまいます。まるで大人になってしまったような気分。
中高生だけじゃなく、我々大人にとっても、別れと出会いの春となりました。そんな近況が、自己紹介として報告されます。
なかには、「これから」重大な別れと出会いが待っている大人も……。頑張ってください。
自己紹介につづいて、今年度の予定について報告。
来週土曜日4/26にスタートする中学生集会が、30年目にしてフィナーレを飾るということ。
6月1日は鳴門市の賀川豊彦記念館で、徳島の偉人を学ぶということ。
夏季一泊研修についてはのちほど動画で。
夏休みは、参加希望者による特別企画として、「原爆朗読劇」「広島平和記念式典」「人権を考えるつどいBBQ」「三観地区人権交流集会」があるということ。
秋以降、例年参加していた四国朝鮮学校フェスタが、今年度は記念式典のためありません。まだまだ未定な部分もありますので、塾生の希望を聞きながら計画立案していきたいと思います。
そして、豊島についての動画を3本見ました。
1本めは、3分程度の簡単な島の紹介動画。
2本めは、今回島の紹介をしていただく石井さんという方が、「もう『ゴミの島』と言わせない」という本を7年前に出版したときのニュース映像、3分。
そして最後に、30分近い、もう23年も前に全国放映された、豊島を舞台にしたドキュメント番組。
これでだいぶ分かってもらえたかと思いますが、それは大間違い。
豊島事件は、恐らく当時を生きた当事者にしか分からない、壮絶な出来事であり、事件です。ちょっとやそっとじゃ分からない。それでも現代人は、知らなければいけないし、学ぶべきだと思っています。
今回あらためて、石井さんの著書「もう『ゴミの島』と言わせない」を再読しましたが、やはり何度も涙がこぼれ落ちそうになります。この事件で「3度殺される」と書かれていますが、それは狭山事件も同じですし、現代に頻発している誹謗中傷にしても同じです。
1度めは相手に殺され、2度めに司法や行政に裏切られ殺され、3度めに世論に殺される。何度も何度も人間としての尊厳が踏みにじられ、夢も希望もずたずたにされていく。中坊弁護士が、「罪なき人々が罰せられる」とよく言っていたと書かれていますが、そんなことが許されていいのかと思います。
いろんな他の差別事象も同じですが、この国に潜む、「人を人として見ないような社会意識」に、しっかり焦点が当てられる人づくりができればと思います。
結局、私からの話はほとんどできず、森口さんからの話へ。。。
夢のようなことが起こり続けてきた松中時代であり、人権こども塾。8年間の思いに終止符を打ち、新たな学校へ赴任することへの「峠」。そして今新たに、生まれ故郷の学校に異動となったことへの「峠」。前夜に、かつての教え子たちと語り合った同窓会での「峠」。そして、赴任した先であらためて行う「峠」の授業。すべてが今、「峠」のなかにいることを話されました。
休憩のあと、フロアから様々な発言が続いていきます。
「高校に入学できたはいいが、今から焦っている。頑張らないといけない」という発言に、多くの塾生が共感していたように聞き取れました。でも、「皆が頑張ろうとしてるから、自分も頑張れる」といった、前向きな発言も出てきました。
塾生の皆さんに、中学生集会でパネリストとして登壇することをお願いしました。すでに一人はやる気満々です。けどそれだけでは物足りないので、「箸休め」(?)に、他のメンバーにも登壇することをお願いしました。すると、「自分の未来が見つけられていない。偉大な先輩方のように考えられない」との悩みが打ち明けられます。「きっと同じ悩みの人はたくさんいる。そんな人たちに、「自分独りじゃない」と感じてもらえればいいんじゃないかな」と返しました。お願いします<(_ _)>
各高校にある人権部の話題にもなりました。現状について聞き、入ることもおススメしましたが、実際的に人権こども塾以上に取り組めているところはあるかなー、と思います。逆にココでの取り組みを、各校に持ち込んでもらってもいいのでは、と思います。
賀川豊彦についての質問もありました。塾生に聞いてみると、知ってるのは3人。スライドを巻きで読み上げ、紹介させてもらいましたが、詳しくは6/1、現地賀川豊彦記念館で学びを深めましょう。
広島平和記念式典に行きたいとの反応もありました。何とも嬉しい限りです。ぜひ行ってもらいたいと思いますし、連れていきたいと思います。あとは、どうすれば行けるか、です。これから考えていきます。
他にも、「日記をつけ始めた」という嬉しい話や、「以前は人前に立つと頭が真っ白になったけど、今は落ち着いて話せるようになってきた」とか、「元人権こども塾の○○と同じクラスになった!」といった話も飛び出しました。ここでこうやって出会ってなければ、遠い距離のままで終わってた存在かもしれません。でも、出会って知っていれば、話も通じます。そんなつながりが、それぞれの教室を、学年や学校を作る手がかりになれば、本当に嬉しいことです。
皆にとって「豊島一泊研修」がどういう感触なのか、手探りでしたが、どうやら興味はあるようで、ひと安心です。
豊島は、小豆島の左隣にある、ひし形のような小さな島です。四国地方の天気予報を注目して見てみてください。
「もう『ゴミの島』とは言わせない」もそうですし、「偉大な先輩」たちもそうですが、共通した大切な要素は、「熱」でないかと思います。「知る」ことは確かに大切ですが、もしかするとそれ以上に、熱い思いを感じ、共感し、それが原動力となって動くことはもっと大切なことのように思うのです。
人権学習が「人と人がつながる学習」だとするならば、皆さんにも、それぞれの場所でまず自分を語り、語り合うことを実践してほしいと思います。そこで皆さんの「熱」が伝わり、共感が生まれれば、それが次の原動力として生まれるかもしれませんから。
clue:クルー 「手がかり、糸口」という意味
皆さんが中高と人権こども塾で学び、卒業し、クルーとなって、私たちの生涯の仲間となってもらえれば、こんな素敵なことはありません。
次回第2講は4/26(土)、人権を語り合う中学生交流集会+'25 第1回実行委員会への参加です。13:30から、鳴門市人権福祉センターです。
話のなかでも出しましたが、30年の総決算です。個人的には、教員人生のすべてと言っていい30年です。様々な思いが駆け巡ります。嫌なことも、苦しいこともたっくさんありました。けど、それを上回るくらい、素敵な出会いや、嬉しい思いもありました。私のすべてです。そのスタートです。どんな集会になるか分かりませんが、思いを込めてスタートさせたいと思います。
去年の編集動画(10分×2)、楽しみにしていてください。
この日を終えて思うことは、こういった時間がないと、やはり私は「窒息してしまう」ということです。人権こども塾は私にとって、やっぱり「いきがい」だなあと思います。

