ふらり/ひとり/旅 4日目

26日、4日目。この日も朝食なしのため、近くの横浜ランドマークタワーのスターバックスで朝食。

そして、どうしても行っておきたかった、第五福竜丸展示館へ。

入館すぐに目に飛び込む、第五福竜丸の大きな船尾。そして、次から次へと並べられたパネル展示。その一つ一つに目を通していくと、今まであまりにも自分が知らなかったことに、愕然としました。あれだけ広島に、そして長崎に行っていたのに、ここのことはまったくと言っていいほど知らなかったことに、茫然としました。

福竜丸が航行したルート。乗組員が受けた差別。

「福竜丸の乗務員から結婚してくれと言われたらどうします?」

「えぇっ、あんな人たちと結婚。とんでもない」

乗組員の家族の悲痛な思い。

「家へ帰れるようになったら、私たちを動物園に連れて行ってあげるよと約束してくださったお父ちゃんなのに、今は私が、「お父ちゃん、みやこよ」と耳元で呼んでも何とも返事をしてくれません。昨日も今日も重体のままです。本当に悲しくて、お父ちゃんの枕元で泣いてしまいました。先生、お父ちゃんを助けてください。」

その水爆は、広島型原爆の1000倍の威力だったといいます。広島型原爆1個で、あれだけの酷い惨状になるものを、アメリカは当地で67回の核実験を起こしているのです。アメリカ本土やソ連などの核実験も入れると、その回数はもっと多くなります。

人類はどこまでバカなのか。

廃船となり、捨てられる運命にあった第五福竜丸。それを残そうと立ち上がった運動。それがなければ、この「生き証人」はなくなってしまっていたわけです。

当時、汚染され、廃棄されたマグロは485.75トンにのぼるといいます。その多くが東京築地に埋められたことをしっていますか。場所は変わりましたが、マグロを偲ぶ「マグロ塚」が、外にひっそりとありました。

知っていたようで知らなかった、第五福竜丸被爆の実相。すぐ近くには、東京大空襲戦災資料センターや東京ディズニーランドもあるというのに、どうして来ていなかったのか。。。惜しい!

東日本大震災での原発事故があったにもかかわらず、SDGsにもとづいた脱炭素の流れやエネルギーの安定供給を言い訳にして、日本は原発の運転延期や建て替えを進めようとしています。核と人類は共存できないことは歴史が証明しているにもかかわらず、どうしてこんなこんな方向に進んでいくのでしょうか。

ハンセン病政策にしろ、「殖産興業・富国強兵」を旗印にした環境汚染にしろ、人を人と見ず、虫けらのように扱ってきた歴史があります。そして今も、現代版「殖産興業・富国強兵」へと舵が切られているように感じます。そのもとでは、あるべき人権・平和・環境は守られません。

歴史に目を向けず、未来だけに目をやれば、間違った方向に進んでしまいかねません。今一度、史実にしっかりと目を向け、歴史に学び、そのうえで未来を見つめていく必要があるのではないでしょうか。

2022年11月26日