香川・三観地区「人権について語り合う交流集会」

8月20日(日)、香川県の三観地区(三豊市・観音寺市)の中学生を集めての集会「人権について語り合う三観地区中学生交流集会」と、大人を集めての集会「大人の交流集会」が三豊市市民交流センターで開かれ、森口・吉成で行ってきました。

会場に入ってすぐに、ん?と思ったのは、「中学生、増えてない?」でした。訊いてみると、昨年度の倍。30人→65人と、中学生の参加が倍増したと言います。それだけでもすごい!

両市7つの中学校に小豆島の土庄中学校を加えての開会となりました。

「『差別する』ということは?」「多様性を求める難しさ」「部落差別のない明るい社会のために」3本の中学生からの意見発表を受けて、話し合いが進んでいきます。

初めのうちこそ、観念的な話し合いでしたが、時間を追うごとに自分のこと、家族のことなど、具体的な話し合いに変わっていきました。

LGBTQについてどう考え、どうふるまえばいいのか。

見た目やふるまいなどのルッキズムで引き起こされるトラウマ。

部落差別をどうして知ったのか、どうやって知らされていくのか、教えない方がいいのではないか。

ここで、主宰する方にボールが投げられ、応えるという場面もありました。

見て、聞いていて、「このように思ったことが言い合える関係性があることが、そういう場があることが、そういう方向性を持った町であることが大事」だと感じました。つまり、「何事もタブーにしない」ということです。

そういう方向性が町にないと、皆さんどうです?そういう場がないと、皆さんどうです?そういう関係性がないと、どうです?

ここにはそれがある、と見てとれました。こういう町には未来がある。

そんな町が全国に増えていくといいなー、と思わせられた3時間でした。

ぜひ高校生になっても、「この一時」で終わることなく、共に高校を変えていける人材になっていってほしいなと願います。

午後に開かれた大人の交流集会では、2人のパネラーを前にして、約40人くらいの大人が参加しました。

2人それぞれから、LGBTQについて、これまで部落問題などの人権問題にかかわって、思いが語られていきました。

切実だった幼少期や学生時代の場面の一コマ一コマ。また、身の周りに起きてきた差別事象や人権課題。そのどれもに聞きごたえがあり、深く考えさせられる内容でした。

それらについて、またそれぞれの思いについて全体で意見交流が行われていきます。

9月1日に全国ロードショーされる、「福田村事件」についても紹介されました。(徳島では上映予定がありません)

途中、代表の方の、「差別がなくなる日まで続けていきます」を、本当に心強く聞くことができました。

約3時間の交流でしたが、参加していて、こういう「語り合う文化」が、「この町の文化」になっていくといいなと思いました。文化は一朝一夕で作れるものではありません。長い年月をかけて、空気を吸うように培われていくものです。でも、それが「この町の文化」になれば、この町は確実に変わっていくのだと思います。私たちがめざすのは、そういうところかと思います。

これからも一緒に手を携え、それぞれの刺激を共有しながら、文化創造を発信していければと思います。共に、願生りましょう!

以前、香川県の豊島に通っていたとき、紹介を受けた地元の若者がいました。話していくと、「あ、私、その会(中学生集会)に行ったことがあります」。

「えー!!!!!」

ほんっとーにビックリしました。そして、すごく嬉しかったのです。

どこでつながったことが、どこで再会することになるか分かりません。

今回、徳島の「人権を語り合う中学生交流集会+」に参加してくれていた中学生の皆さんが声をかけて来てくれたことも、本当の本当に嬉しかったのです。その一言をつけ加えておきます。みんな!ありがとうね!

そしてまたいつか、どこかで会いましょう。そう願いさえすれば、思いがけず叶うものですから。

2023年08月20日