「豊島事件」フィールドワーク

1990年代、いくつものドキュメンタリー番組で気になっていた香川県「豊島(てしま)」。 有史以来、日本屈指の歴史を持つ、小さくとも豊かな島。 静かで穏やかな時間の流れる、水の島。

1970年代から島の一角に運び込まれた産業廃棄物。 最終的に90万トンを超す途方もない量のゴミ。 たちこめる悪臭。 野焼きによる大気汚染。 流れ出す有害物質。 風評被害にさいなまれ、農産物も水産物も売れなくなる。 行政からも見離され、闘いの場を司法に移す。

「鬼の中坊」こと、中坊公平を弁護団長とする弁護団とともに、島の住民が手弁当で県庁に座り込む。 香川県全域にローラー作戦を展開する。 そして今、すべての廃棄物は運び出され、再処理され、再利用されている。 その現場を初めて見た。

「SDGs(持続可能な開発目標)」が新しい知見のように聞かれることがあるが、つい数十年前、とてつもなく凄まじい闘いを、具体的な方向性を持って取り組んできた歴史が、ここにあった。 これを引き継がない手はない。 ぜひ多くのみなさんと、改めて「豊島事件」を検証したい。

豊島・島の学校 NPO法人瀬戸内オリーブ基金

2021年08月09日