2期vol4「命と向き合って」

6月10日(土)、人権こども塾は、徳島県総合福祉センターで第4講を開催しました。

今回のテーマは、「命と向き合って」。

介護研修を実施している会社「かいごのココロ」の経営者、桝田玲子さんと、県立中央病院の救命救急センターで看護師をしている、村井江都子さんから、それぞれの命を扱う現場についてお話を聞かせていただきました。

中高生の参加は14人で、うち今回初参加が3人でした!

まずは桝田さんから、ミヤンマーから受け入れている介護実習生についてのお話でした。

他にもベトナムやフィリピン、中国からの実習生が多く、基本的な実習期間は3年間だそうです。しかし、特定技能実習生になれば5年いられるとか。

でもミヤンマーの彼は、内戦で日本からの直行便が出なくなり、かつ空港から自宅まで車で8時間もかかる道中で襲撃の恐れがあるため、帰れなくなってしまっているそうです。

どの実習生も、覚悟を決めて来日しているとのことです。

話は、中学時代の人権学習にうつっていきました。

桝田さんも村井さんも、共同代表吉成の教え子で同級生。

桝田さんは、「当時の人権学習があったから、人を大事にするとか、いいことや悪いことの判断ができるようになった。腹が立てられるようになった。白とか黒とかでなく、グレイの部分を考えられるようになった」のだそうです。

このあと桝田さんは出張で、実習生と一緒に大阪に旅立っていかれました。お忙しいところありがとうございました。

続いて村井さんからは、ドクターヘリに乗る看護師、フライトナースとしてのお話を聞かせていただきました。

まずは、ドクターヘリ。知ってますか?から。平成23年から運用しているドクターヘリ。池田や和歌山の西までは、なんとわずか20分!

出動要請がかかれば5分以内に準備をして乗り込み、山でも海でも現場で降りられる場所を探して降り、そこから現場に駆けつけるそうです。

県内にいる看護師9252人のうち、フライトナースはわずか8人。津波や地震、豪雨災害などの現場にも駆けつけます。

しかし、助けて元気に退院していく姿はうれしいけど、どれだけ頑張っても救えない命もあり、そのときは落ち込むとか。。。

そんなときは、何ができたか、スタッフで話し合うのだそうです。そして、次の医療に生かしているのだそうです。

あとの質疑応答、語り合いでは、、、

「学校は命を扱う学びの場なのに、嫌なことを言う人もいて、、、命を預かる職だからこそ命を大切にするべきだとあらためて感じた」

「将来の夢は児童福祉関係。福祉と言うと引かれるとか言われるが、気にしないようになってきた。人権部であることも、オンリーワンと思えるようになってきた」

また村井さんからは、DMAT(災害派遣医療チーム)についての説明も。

「一人でも多くの命を助けよう」「避けられた災害死を防ぐ」を目標に頑張っているそうです。

でも、大きな災害があれば、お母さんは家を出ていく…わが子の気持ちの負担や家族の理解と協力が欠かせられないと、苦しい胸の内を明かしてくれました。

「救われない命が我慢できなかった」と言う村井さんに、中高生が返していきます。

「市高ドナーアクションの活動を、本物にしていきたい。」

「こども塾の帰りの車の中で、家の人とその日の内容について話をする。」

「臓器提供について、たくさんは難しいけど、一つならいいかな。」

いつか皆さんも、桝田さんや村井さんのようになっていくのでしょうか。それぞれの立場で、それぞれにできることを考え、それを「いきがい」として生きていくようになるのでしょうか。そうなると、お二人の話が、また生きてきます。お二人とも、お忙しいなかありがとうございました。

次回は6月24日(土)、人権を語り合う中学生交流集会+'23第3回実行委員会です!ポスター原画や人権作文があれば、参加申し込みと同時に申し出ておいてください。そして、しっかりと自分を鍛えていきましょう!

他にも、これから控えている様々なイベントについても少し連絡させてもらいました。どのイベントにも参加できるように、日程を調整しておいてください!そして、そのすべてを自分の力に変えてきましょう!