人権こども塾vol3ちょっと濃い会となりました

ゴールデンウィーク最終日にもかかわらず、5月8日、塾生6人とオブザーバー参加が2人ありました。

まずは、「人権を語り合う中学生交流集会+’22」第1回実行委員会に参加しての感想。

アイスブレーキングでやった「ワークショップが楽しそうだった」とのことです。それは、参加他校生の多様性もあったからではないかと思われます。何しろ、初めて会ったフレッシュな顔ぶれでしたからね。

映像に登場していたOB・OGは、「恥ずかしかった」のだそうです。

続いて、板野中学校が1999年に京都の弥栄中学校に招かれて実施した、ジョイント人権学習について話がされる、その前に……。

OGから一つの問題提起がされました。それは、数年前、妹が、中学生集会や中高生集会に参加しようとしていたとき、「学校の先生に止められた」というものでした。なぜ参加させてもらえなかったのか、その悔しさを、自身の立場を踏まえ、涙ながらに語ってくれました。

つくづく思います。この教育は、「あたたかい」教育とか言われることがありますが、そんな生ぬるいものではないと。それは同時に、「闘い」の教育でもあるのだと。

信じたい。けど信じられない。それでも信じなくてはいけない。これまで勤務してきた学校で、教員に対して常に感じてきたことでした。それでも前を向いて進む声に、共感してくれた仲間も大勢いました。

ちょっとずつ歩き続けるしかないのだと思います。自分が生きる意味として。

弥栄中学校での映像には、身近にある部落差別の現実が、「生きた」言葉として語られていました。

まさに、中学生の「いま、ここ」にある現実です。

話のあと塾生のなかから、地区に対する「いま、ここ」が紹介がされました。

やはり部落差別意識は身近に存在しているのだということです。それも、よく学んでいなければ気づけないことです。やはり、正しく学んでおくことの大切さを痛感します。その学びがあれば、他の理不尽な差別の愚かさにも気づけるということです。

「自分が良ければ」という考えを、しばしば感じることがあります。でもそれは、自分のなかに卑屈さを生み、しかも伝染していきます。しかし、伝染するのは勇気も同じです。一人の勇気が、二人めの勇気を生んでいきます。そんな語り合いになかにこそ、私たちの進む道のりがあるのだと思います。人権こども塾の意味があるのだと思います。この場があって良かったと、つくづく思います。

最後に、ハンセン病家族訴訟原告団長である林力さん(96)の言葉が紹介されました。

「恥でないものを、恥とするとき、本当の恥になる」

本当は「恥」でも何でもないものを、「恥」にしてきたのは、いったい誰なのでしょうか。「恥」でないものを「恥」にしないためにも、私たちは、どこに行っても、誰に対しても、正しいことを堂々と語り続けていくことが必要だと、思わせられた会となりました。